リムナンテスは愉快な気分

徒然なるままに、言語、数学、音楽、プログラミング、時々人生についての記事を書きます

Switched capacitorはどうして抵抗と見做せるのか

スイッチトキャパシタ(Switched capacitor)とは、スイッチとコンデンサを組み合わせて任意の抵抗値を再現するもので、下図のような回路です(図はWikipediaから拾ってきました)。 S1とS2を交互に閉じることで電流をIN→Cs→OUTと流していきます。

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動作原理ですが、 スイッチ操作1回につき移動する電荷量をq、INとOUTにかかっている電圧をそれぞれVin、Vout、コンデンサの静電容量をCsとすると、電荷量と静電容量の関係(Q=CV)から

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N回スイッチを切り替えたとすると、移動する総電荷量Δq(=qN)は

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したがって単位時間あたりに移動する総電荷量は

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単位時間あたりの移動する総電荷量は電流に等しく、また、単位時間あたりのスイッチの切り替え回数をf[Hz]とすると

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オームの法則(V = RI)と比較すると、ちょうど1/CsfがRと対応しているので、R=1/Csfの抵抗と見做せる。