※個人用のメモです
受動回路のイミタンス関数 Z(s) が与えられた時、Z(s) が正実関数であることを証明するには
(1) Z(s) が s の実係数有利関数
(2) Re(s) > 0 で Z(s) が正則
(3) 虚軸上で Re{Z(jω)} ≧ 0
(4) 虚軸上に極があるときは高々1位で、留数が正の実数
であることを示せばよい。
次のイミタンス関数が正実関数かどうかを判定する。
(1)
全ての係数が実数なので成立
(2)
(Z(s) の分母)= s(s+√2j)(s-√2j)(s+√5j)(s-√5j)
Z(s) は有理式なので、s = 0, ±√2j, ±√5j を除く s 平面全体で正則
なので、 Re(s) > 0 で Z(s) が正則
(3)
Re{Z(jω)} = 0 したがって Re{Z(jω)} ≧ 0
(4)
(Z(s) の分母)= s(s+√2j)(s-√2j)(s+√5j)(s-√5j) なので、虚軸上の極は高々1位
それぞれの極について留数定理を用いて、
他の極も同様に正の実数となる
(1)~(4)よりZ(s)は正実関数であることが示された