イスクイル飽きたので数学。
一次独立やらなんやらの前提。
加群と加群を合成して大きい加群をつくったり、複雑な加群を小さい加群の直積や直和の形に分解する。
直積
ベクトルの和とスカラー倍と同じ。
例えば加法剰余群は-加群ですが、これらの直積を考えます。例えば和は
スカラー倍は
となります。は-加群です。
和:
スカラー倍:
実は有限個の加群の直積と直和は一致するので*1。ですが、無限個の加群の場合、直積と直和は等しくない別概念になります*2。無限個の場合を考慮した一般の場合はdef 4.2のようになります。
「」は「」くらいの感覚。
外部直和
直和の定義。
直和には2種類あり、めんどくさいことに外部直和と内部直和がある。
「有限個の加群の直積と直和が一致する」というやつの直和は「外部直和」のこと。だと思う。というわけで外部直和の定義です。
前述の通りのとき。「有限個のを除いて」ということは選ぶは「0個」でもよいということで、有限個の加群の場合は直積と一致します。
なんでこんなめんどくさい定義の仕方をしているのかというと、普遍性がどうのこうのという話になってめんどくさいのでとりあえずスルーします。
また後述の内部直和と区別するために、こちらの外部直和を「」(上ドット付き)などで表記する場合があります。
内部直和
内部直和の定義。
初歩的な環上の加群論では直和といえば殆ど内部直和のことらしい。
でした。このときがの形に一意に表される時、は直和である、つまりと定義します。
一般に、有限個の部分加群の内部直和は次のように定義されます。
ある加群の部分加群で構成する(加群の「内部」で構成する)ので内部直和と呼ばれます。多分。
以降、外部直和を、内部直和を、和をで表記します。
このとき次の定理が成り立ちます。
一般に、有限個の部分加群について次の4つは同値になります。
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